CEO✖️COO対談:トレンド性のある需要の捉え方と活用について

CEOの黒瀬とCOOの笹谷の対談です。今回のテーマは、トレンドを捉えて活用して売上アップにつなげていくための具体的方法についてです。

黒瀬:今回は、トレンド性のある需要の捉え方についてお話していきたいと思います。

まず、トレンドを捉えるためのツールはどんなものがあるのかというのを現場目線でお伝えします。

よく使われるのはGoogleトレンド、Googleキーワードプランナーですね。ソーシャルのバイラルデータはBuzzSumoを使用して調べる事が多いです。

あとはInstagramやTwitterで検索をしたり、プラットフォームを跨いで検索できるKeyword Toolなども使います。

笹谷:前提としてなのですが、トレンドはどう活用するのでしょうか?

黒瀬:僕たちが行っているのは商品開発のためではなく、既にある商品向けが多いのですが、関連するキーワードでGoogleトレンドで検索して、商品が所属しているマーケットが今右肩上がりなのか右肩下がりなのか、停滞しているのかなどを見るために使うことが多いですね。

右肩上がり、右肩下がりの中にも更に種類があり、5年、10年程かけて穏やかに右肩上がりをしている場合もあれば、例えばコロナが発生したなどの突発的な要因で急激に跳ねたりすることもあるので、 その時の状況によってマーケットへのアプローチの仕方は変わってきますね。

CEO 黒瀬 淳一

笹谷:例えば、マーケットが上がっている時はどんどん広告費を使って攻めにいくなどですか?

黒瀬:そうですね、マーケットが急激に伸びている時に波に乗れると第一人者になれる可能性が高いです。第一想起を取りやすい状況でもあるので、ガツッと攻めにいく機会でもあります。

穏やかにじわじわ伸びているマーケットだとそれは何年も存在するマーケットなので、第一人者になるのは難しいですね。なので、既存プレイヤーとどういう風に差別化すれば良いのかを考えます。

笹谷:なるほど。カテゴリー周辺のニーズなども知る事はできるのでしょうか。

黒瀬:それもできますね。

商品の所属しているカテゴリのキーワードをGoogleトレンドやキーワードプランナーで検索すると周辺ニーズなども出てきます。あとは関連するハッシュタグも見ます。StoreHeroでは、よくahrefsを使って調べています。

この調べ方によって、同じカテゴリ内でどんなブランドが伸びているのかなども知ることができます。

笹谷:なるほど。そのようなトレンドウォッチを行うタイミングを知りたいのですが、定期的に行うのでしょうか。

黒瀬:そうですね、タイミングとしては新しいストアの支援を開始するときには、業界を把握するために必ず見ますね。それ以降は毎日ではなく、時々モニタリングとして見ています。

新しいニーズが生まれるタイミングは、キーワードで気づくというよりはSNSや雑誌で話題になっているトピックや、アマゾンのランキングで気づいたりします。

関連トピックも含めてモニタリングしたい時は、Googleアラートを使ったりします。関連カテゴリに関係するニュースが発生した時に通知が飛んでくるよう設定しておき、興味があるメールを見にいきます。

笹谷:先日知ったのですが、Googleトレンドにも設定した頻度でトレンドをメールで教えてくれる機能があるそうです。カテゴリを絞って急上昇のワードなどを1週間に1回や1ヶ月に1回など設定した頻度で教えてくれたりするので便利ですね。

黒瀬:それは便利ですね。

あとは、まだそんなに知名度のないブランドの場合は、大きいカテゴリのマーケットだと競合が多く、勝つのがなかなか難しいので、ニッチを攻めることが多いのですが、たまたま発生したニーズやトレンドは、小さなブランドさんではすごく活用しやすいです。

大きい組織だと、承認プロセスが入ったりして進めるのに時間がかかってしまいますが、小さめの機動力の高い会社さんはさっと動いて対応できるので、トレンドに乗っかりやすいです。規模感が小さいブランドさんにこそ、トレンド活用をおすすめします。

笹谷:小さめのブランドさんは突発的なトレンドを活用しやすいし、大きいブランドさんはマーケット全体の動きを読んでいくのが重要なのですね。

COO 笹谷 拓

黒瀬:大きなブランドからすると、急激に発生したトレンドに対応しても売上全体で見ると小さいので優先順位的に低かったりしますが、小さいブランドさんには大事な売上になりますからね。

あとは特定のブランドや商品だけが急激に売れてしまうと売り切れが発生してしまったりするのですが、近しい商品の在庫を持っていれば、うちではその商品がまだありますよという方法で拾いにいく事もできます。

笹谷:なるほど。ところで、トレンドはどういうところで生まれるのでしょうか?

黒瀬:事前に少し予兆があることがあります。

ネット上で知る人ぞ知るところでは話題になっていて、そのあとテレビに取り上げられて、バンと跳ねることが多いので、ソーシャルリスニングをしっかりやっていると事前にわかるかもしれないです。そろそろテレビきそうだなみたいな感じで。

気をつけないといけないのは一過性のブームの事もありますし、バンと跳ねた後に落ちるけれどそこまで落ち切らずにステイするパターンもあるので、そこの見極めは大事ですね。

笹谷:トレンドに乗っかれて一気に売上が上がったあと、それを一過性で終わらせないためにはどうしたら良いのでしょうか。

黒瀬:究極的には第一人者になることです。例えば、椅子のブランドとして認知されたら、椅子の広告を出さなくても社名で検索してもらえるようになるので、収益性が高くなります。

右肩上がりの状態の時にお客様に満足してもらい、UGCなどでSNSで話題になっている状態を作れると、売れていることが可視化されやすくなります。また、その話題性を使ってメディアを開拓しにいくと取り上げてもらいやすくなります。うまくいけばマスメディアまで取り扱ってくれるようになり、第一人者としての確固たる地位が築けるというのが綺麗なストーリーですね。

笹谷:なるほど。ちゃんと資産化していくという事ですね。

黒瀬:そうですね。一過性で終わらせないように資産化していくということができていないケースも多くて、バンと売上が跳ねて在庫が切れ、次の在庫が入ってきた時にはブームが過ぎ去ってしまっていたというようなこともあります。UGCやウェイティングリストが作れていれば、再販時に持ち直すことができますが、そういう準備をやっておけるかどうかが大事ですね。

笹谷:波に乗る段階から設計しておかないといけないですね。

黒瀬:波に乗れるかどうかは運の要素もあるため、準備だけは怠らないことが大事でしょうね。トレンドが来なくても、購入者にUGC投稿をお願いするということやリスト収集を普段からやっておけばブームがきた時にものにすることができますね。

一方で、右肩下がりのトレンドの時は新しく検索する人があまりいない状態なので広告などを打っても効率が悪いです。

そういう時は、既存のお客様をしっかり守って何回もリピートしてもらうことが大事になりますし、場合によっては新しいジャンルを探しにいった方が良いこともあります。今どの状況なのかによってマーケットへの入り方がかなり違います。

普段運営をしているとわかっている気になりがちなのですが、時々Googleトレンドなどで調べてもらうと客観的に俯瞰して見れるようになるので良いと思います。

サーチコンソールでも比較ができるので、直近1ヶ月とその前の1ヶ月のキーワード差分の比較などが見れたりします。こういうニーズが伸びているんじゃないかを把握したりすることはあります。サーチコンソールはあくまで自社サイト起点のデータなので、市場全体のトレンドは、最初に話したBuzzsumoやGoogleキーワードプランナーなどを使って調べます。

他には、他社サイトの流入キーワードも見ます。他社で売れている商品やレビューを見て、参考にしています。悪口が書かれていたりすると、うちはそれが大丈夫ですよと打ち出すなど(笑)

色々とトレンドの調べ方や使い方を話しましたが、なんでここまでトレンドにこだわるかというと、トレンドに合った施策をやると結果が出やすいからです。無風が一番キツイです。1企業が需要を生み出すのは非常に大変なので、少しでもトレンドを見つけて、便乗した方が初速は早いです。

トレンドを探す作業はすごく楽しいのでみなさんも是非参考にしてみて下さい。

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