寄稿 – 配送業務の効率化とEC事業

今回は、Shopifyストアの配送をサポートするPlus Shippingアプリを開発した三井物産株式会社様に、配送業務の効率化とEC事業の関係について記事を寄稿していただきました。

[三井物産株式会社様による寄稿]

配送業務には構造的な課題があり、EC事業者にとって重荷、またはジレンマになっているケースが多々あります。手間のかかる配送業務を効率化することによって、誤出荷の解消、人件費の抑制、収益性の改善に繋がりますので、商品開発、マーケティング等売上に直結する業務にリソースを集中することも出来ます。その意味では、経営に直結する課題とも言えますので、事業拡大を目指すEC事業者にとって、早急に解決すべき優先度の高い課題と言えるかと思います。当記事ではEC事業者の経営改善に直結する「配送業務」について紹介します。

0.配送は、経営改善に直結する

配送が経営改善に直結するというタイトルを見て、ピンと来なかった人も多いかと思います。配送はEC事業者にとって重要な業務であり、販売する商品自体もさることながら、配送は自社のサービス品質、ブランドイメージ、フライヤー等で他のおすすめ商品の情報等を伝えることのできる大事な顧客との接点となります。一方、配送業務は手間がかかり、人件費もかさむ一方、昨今の人手不足、インフレ、円安で運賃も高止まりで、経営の収益サイドを圧迫する要因ともなる可能性がありますので、ECサイトを運営する際にまず優先的に解決すべきポイントだと考えられます。

それでは、EC事業の効率化と配送の関係について見ていきましょう。

1. EC事業者の課題

EC事業者様が商品をECサイトで販売した後、購入者への配送業務が発生しますが、大手プラットフォーマーが牽引し、昨今サービスレベルが非常に高くなっており、配送業務も正確性とスピードがより求められるようになっております。そのような環境下、EC事業者、特に自社で配送業務を行い、自社オフィス、倉庫、工房等から商品を出荷されている会社は以下のような課題があります。

1.人件費

ECサイトの売上が徐々に拡大し、定型的な配送業務の負担が増え、現在のスタッフでまわせなくなってきている。特にセールシーズン、ギフトシーズン、クリスマス、年始年末等の繁忙期で一時的にスタッフを増やすことになるが、費用もかさむ一方、不慣れなスタッフによる配送ミスも発生しがちになる。

2.業務ミス

送り状は手書き・紙ベースでミスも起こりがちで事務負担が大きい。誤配送も発生し、配送会社との折衝、顧客からのクレーム対応に追われる。

3.配送運賃

貨物量がまだ少なく配送会社より安い運賃が取得できない。EC事業では、配送料の相場価格が決まっており、購入者に運賃を過剰に負担させることが出来ずに、結局、自社負担となり、収益をひっ迫している。

2. 簡単に配送注文が出来るアプリの導入

EC事業者が自社で効率的に配送業務を行うには、少ないスタッフで、スピーディーに業務が完結できるような便利なアプリ・システムの導入が必須です。

今回、紹介するのは、「プラスシッピング」(Plus Shipping)です。

プラスシッピングは、Shopifyを活用しているEC事業者が配送業務工数を効率的かつ特別価格の運賃で配送業務を行うことができるアプリです。特に自社オフィスや店舗、倉庫で配送業務を行っているようなEC事業者に最適なアプリとなっており、Shopify注文情報を自動同期し、送り状発行までの業務をカンタン操作で行うことができます。 配送会社への申込、配送情報の管理、送り状ラベルの購入・印刷、配送料の決済など、配送に関する機能がAll in Oneになっているサービスで、Shopifyアプリでは初めて配送注文ができるアプリとなっています。

ECを行う事業者にとって最初にぶつかる壁は運賃だと思います。注文数が少ないがゆえに荷物量も少なく、配送会社と運賃の交渉がしにくい点にあります。このプラスシッピングは、Shopifyを利用するEC事業者を集約させることで、配送会社様から協賛・協力頂き、好条件な運賃を提供頂いていることが最大の特徴です。しかもサイズ別で全国一律料金となっているため、複雑な配送料計算も不要となっています。なお、出荷ごとの運賃以外に加えて、毎月「プラスシッピングアプリ利用料金」が別途必要となります。出荷件数が50件までであれば月額 14.90ドル、51~100件までは月額 20.80ドル、101件以上の場合は月額 29.70ドルという料金体系になっています。

プラスシッピング導入前と後で、送り状発行に関わる業務のフローを対比すると以下のようになります。これまでは配送会社のアプリを使用して送り状を発行する場合、起動してから別途操作する必要がありましたが、Shopifyのために設計された配送注文アプリであるため、配送会社のアプリと比べて93%の時間を削減することができます。

配送業務を効率化しましょう!

以上、配送業務の課題と既存アプリの現状を中心に見てまいりましたが、いかがでしたでしょうか。EC事業者の取り扱い商品やビジネス形態によって、配送の効率化の方法も色々なアプローチがあるかと思います。便利なアプリの活用を含む改善活動を是非推進して頂き、商品開発、マーケティング等売上に直結する業務にリソースを傾斜して、ますますビジネスの拡大に繋げていただいてはと思います。

※この記事は三井物産株式会社様に寄稿いただきました。

StoreHeroコメント

Shopifyに、また新しい物流のソリューションが出てきましたね。今回、寄稿頂いた三井物産様のPlus Shippingは業務が効率化されるだけでなく、配送コストも抑えられる可能性があり、今後の進化にも期待できますね。

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