ヒーローインタビューAuB株式会社様「オープンに誠実に接する事を徹底して、信頼を着実に積み上げていく。そして、プロスポーツで培ったチームワークを組織や商品作りにも活かしている。」

サッカー元日本代表の鈴木啓太氏が創業されたライフサイエンス企業のAuB様。「すべての人を、ベストコンディションに。」というミッションを掲げ、アスリートの腸内細菌の研究開発を重ねており、アスリート腸内細菌のデータ数は世界トップクラスの保有数です。研究結果を元に機能性や品質を科学的に追求した商品・サービスを開発し、世の中の人々の健康・コンディションを支えていらっしゃいます。今回、取締役兼事業統括責任者の田中様にインタビューをして、EC運営、事業作り、組織作りに関してお話を聞かせて頂きました。お話の中で代表の鈴木様がプロスポーツで培った経験をもとに組織作りにも活かしていらっしゃるというのが特徴的でした。

取締役兼事業統括責任者 田中 智久様

ーECサイト構築でShopify を導入するに至った経緯はどういったものだったのでしょうか?

2015年に創業して始めの方は腸内細菌に特化して研究し続けていました。4年ほど経って研究成果も見えてきて、そのステップを元に自分達の商品を作っていけるフェーズにきたので事業にしていく事にしました。

具体的には、健康食品領域の商品を作る所からスタートしました。商品は作れても販売パートナーの選定からCS、ロジみたいなところは未経験だったので、別のカートシステムの会社さんに業務をお願いしていたのですが、方向性の違いがあったので別のカートに乗り換えようと思い、色々なサービスを比較しました。その中でShopifyにも出会ったのですが、Shopifyは5年10年を考えてもすごく魅力的なプラットフォームに見えまして、そこに合わせた事業展開をしていく事が重要だろうと思い、2020年にShopifyに移行しました。

そこから今まで委託していた部分を自社で運用していけるように試行錯誤を重ねて、自分たちでもオペレーションできるようになってきたところで、より伸ばしていこうとなり、知見を持った方と一緒に進めていく方が次のステージにいけるのではないかと考えていました。その時、Shopify関連で黒瀬さん(StoreHero代表)がよくTwitterで呟かれていたのを見ていて、頼むのであれば想いを持った方に頼みたいと思いお声がけをさせていただいたのが最初のつながりでした。黒瀬さんの存在は、Twitterで知って、Shopify運用大全の本(黒瀬の著書)も買って読んでまして、どうにか繋がりたいと思い知人経由で黒瀬さんとコンタクトを取らせて頂きました。

ーその時、弊社の他にも何社かお話聞かれたりしましたか?

自分達である程度まではグロースできている状態ではあったので、StoreHeroさんにしか話を聞きませんでした。

StoreHeroさんの行っているグロース支援は、獲得先行の取り組みというよりは丁寧に顧客接点を持ちながら事業を伸ばしていきましょうという考え方でそれがすごくマッチしていたので、ご一緒させてもらう事にしました。

他にもShopifyに関わらず、グロース支援系の会社さんとのお付き合いの経験はあったので、StoreHeroさんは色が違うなってのは話をしてすぐ感じました。

私達は顧客体験をすごく重要視しているのですが、そこのご理解がStoreHeroさんはすごく早くて、最初から一緒に考えて頂いたのが印象的でした。

ー御社が使ってらっしゃるのはヘルスケア系の商品だと思うので、薬機法などの関係で言えないことなども多いとは思うのですが、その中で商品の良さとか使い方を伝える点で工夫してきた点はございますか?

薬機法に関しては、弊社内で知見がありました。StoreHeroさんには、どういうふうにお客様と継続的にコミュニケーションをとっていけば、エンゲージメントが高まったり、結果的にLTV向上につながっていくのかという事に関して、現在進行形でアドバイス頂いておりますね。

LINEやメルマガなどもそうですし、初めの入り口になるような診断ツールの使用を教えて頂けたのはすごくありがたかったですね。

ー売上が大きくなっていく中でグロース施策について変わったことや、変わらないことはありますか?

今年の3月にリブランディングを図った事もあって、お客様と接点を持つ同梱物の充実などはかなり変わりました。加えて、お客様の母数も増えてきているので、LINEやメールマガジンに対しての感想や質問などを頂く機会が徐々に増えてきている実感はあります。

逆に変わらないところは、商品そのものに自信は持っているのですが、体調管理のためにただ飲み続けるだけだと飽きがきて飲まなくなったりする事は人なので往々にしてあります。そこを楽しんで続けてもらえるよう、CRMやSNSなどを通じて表現することを重要視しています。売り上げがもっと大きくなってきても運用できるような形で、きちんと組んでいきましょうという事をスタートの時からStoreHeroさんにアドバイス頂いていたのは良かったですね。

ーお客様からの反応が増えてきたということですが、お客様からの反応が増えることによって体制面で変えられたことはございますか?

体制面で変えたところで言うと、本格的にカスタマーサポートの部隊を動かし始めました。今までは外部のコールセンターに依頼していたのですが、今はお客様からの直接メールやチャット等でのお問い合わせに対応するチームがいます。頂いたお問い合わせ内容を、メールマガジンやLINE等での配信内容として反映をさせていく事も始めているので、お客様の声そのものがコンテンツになって新しいお客様に届けていく流れができ始めています。

ー商品作りというところにもお客様のもらった声をどんどん反映されて作ってらっしゃるんですね!

商品だけでなく体験の部分は、運用改善しやすくなってきていますね。

ー健康に関する商材なので、お客様からの信頼が大事だと思うのですが、短期の売り上げと長期のグロースのバランスを取るために大事にされていることや具体的な施策として行ってらっしゃることはありますでしょうか?

短期的な部分でも長期的な部分でもですが、自社のブランドを大事にする事の一つは、やはりお客様からの信頼性だと思うんですね。

例えば、弊社が発信する情報は自分達が信頼をしている情報しか出しません。これは広告での表現やLINE、メルマガなど全て徹底していることの一つです。発信する情報の確かさにきちんと責任を持って届けるということを重要視し続けています。

会社を拡大させていく事に焦らず、着実にアクセルを踏めるタイミングで踏むという考え方です。整っていない段階でアクセルを踏むよりは、ちゃんと踏める自信があるところまでは耐えるという考えを大事にしています。

ーグロースしているなと感じることはありますか?

明確なものが一つあるというよりは、複合的にだと思っていますね。弊社はまだ土台を作っている段階だと思っていますが、当たり前なことが当たり前にできるようになってきているのはすごく変わったところだと思います。

確実にお客様の数は伸びてて、着実に数字上の変化は出てきているし、仮に数字が悪いところがあったとしても原因究明や対策は打ちやすい状態は作れていますね。グロースするための土台作りはしっかり整ってきたという感じですね。

ー今後更にグロースする上で何が大事になってくると思いますか?

グロースしていくとなると、弊社の場合はまず商品数をきっちり増やしていく必要性がありますが、それに対応したコンテンツを運用できる体制も大事だと思っています。これは、StoreHeroさんからもアドバイス頂いたところで、コンテンツを作り出せるチームを持つ事がすごく重要だと実感しています。

ほとんどのお客様は、サプリとして消費をしてもらっていますが、弊社が発信する情報やコンテンツも様々なパターンやお客様に合ったものを提供できるのかは重要視していて、コンテンツチームも整ってきております。

ー商品数を増やしていくというお話が先ほどございましたが、サプリやプロテインだけでなく、幅広く商品を増やしていくご予定なのでしょうか?

そうですね。食の領域には入っていきますし、あとは年代も変えて商品を提供していくことは考えています。弊社の今の主となる商品は、30代、40代の方がメイン層ですが、年代によって少しずつ特性や傾向は変わってきますし、かつ人によって違うところもあるので、各年代に合わせた形で商品を提供できるよう研究をして商品開発を行なっています。「すべての人を、ベストコンディションに。」を会社の使命にしているので、様々な方に合った商品を届けていけるようにより成長していきたいですね。

ー今後は今のメイン層より下の年齢層や上の年齢層の方に向けた商品も増えていくのでしょうか?

そうですね。特に上の年代になればなるほど自分の体に気を遣うというのはありますが、30代の方は気にし始める人もいればしない人もいますね。例えばその方自身は気にしなくても、家族の方は健康を気にするので、そういった意味でもいろんな年代に広げていけるチャンスもあると思ってますし、D2Cの企業と見られるよりは、弊社は研究開発型の企業でさまざま年代の方に展開できる研究成果を持っている、幅広い年代に広げていけるケイパビリティを持つ企業だと思っています。

1個人だけじゃなく、1家族が提供する先になっていくので、そこを含めた顧客体験をどうやって作っていくのかという事がますます課題になっていくと思いますが、その先のグロースをStoreHeroさんと一緒にできたらうれしいなと感じています。

ー人材育成系のところでご質問なのですが、御社の社員の方は腸や便の大事さについて詳しく熱弁される方が多いと感じています。チームの方にブランドの考えを浸透させるために工夫していることはありますか?

弊社の社内体制は、研究チーム、マーケティングチーム、管理法務と大きく3つ分かれております。

研究チームが主体となって勉強会を開いたり、マーケティングチームが社内で必要な情報をまとめてシェアしたりなどはよく行なっています。それぞれのチームから情報発信があると、そこに対して社内でディスカッションが始まったりすることもよくありますね。自然と情報に触れる機会が作り出せているのかもしれないですね。

自社商品があるので、飲んでみてどうだった、やってみてどうだったなどの感想も伝えあったりしてますね。あともう一つ特徴的なのは弊社は体調管理を大事にする会社なので、人事評価の中に体調管理の項目を入れているんです。なので、みんなで色々試してみてシェアしたりが比較的当たり前になっている環境ではありますね。

ーもともと健康意識の高い方が入社される事が多いのでしょうか?

健康意識がもともと高い人が集まってるというよりかは、入ってから自然と高くなるパターンの方が多いですね。

ー健康意識のもともと高い方ではないんですね。どういった志望理由でエントリーされる方が多いのでしょうか?

元プロスポーツ選手が立ち上げた会社で腸内細菌という新しいものを扱っているという点でキャッチーではあると思うのですが、色々なタイプの方がいらっしゃいます。ただ、ご自身やご家族への健康に対して課題意識は持っている方は比較的多いような気はします。

面接過程で大体全員と会って頂くのですが、面談の時に繕わず全部オープンに話す姿勢を大事にしているのと、一緒に働いているメンバー同士が信頼しあっている様子が伝わるみたいで、それが理由で入社したいと思って頂ける事も多いですね。

入社してからは自然とプロダクトへの関わりを通して商品愛が育っていく環境になっているんだと思います。社員みんな自信を持って商品を作っていたり顧客体験を磨いているという自負はあります。

社内でよく言うのが、自分の家族にもちゃんと勧められるものを作っているという事。自分の両親やおじいちゃんおばあちゃん、子供のために自社商品を買ってるメンバーも結構多いですね。

ーブランド愛が育っていく環境づくりで意識的にされていることってありますか?

自社商品を自信を持ってめっちゃいいですよって当たり前のように言えるってすごい幸せなことですよねって言われたことはありますね。

先ほども申し上げたように、確かじゃないことをやらないし言わないという事を会社の中で徹底して行なっていて根付いているので、向かおうとしている方向に対してメンバー皆がすごく共感してくれているというのは感じますね。

あとは代表の鈴木がすごいなと思うところは、ビジネス経験はないですがチームとはなんぞやみたいな世界の中でずっと生きていた人間で、元日本代表なので日本で一番強いチーム作りを経験しているんですよね。そういったチームの一体感の重要性を理解していて、そこに特化して動いているというのは特徴的かもしれないですね。

ースポーツの現場で学ばれてきたことを自社の組織づくりにも生かしてらっしゃることですね。

スポーツをちゃんと変換して組織体制に生かしてるっていうのはあると思います。

ーチーム体制作りで意識されてる事はありますか?

弊社は、一緒に働くメンバー同士が信頼し合いながら働くというところを重視してるので、社内の情報は全てオープンにすることとコミュニケーションは絶対に表でするということを徹底して行なっています。

チームのコミュニケーションを密にやるからこそ、良い顧客体験が磨いていけるというのもあると思いますし、変に縦割りになったりすることがなく年次や勤続年数で偉いとか偉くないとかもなくフラットな環境です。

ー他に人材育成という観点で田中さん自身が、意識されていることはありますか?

どうしてもやりたいことは絶対やってもらいたいと思ってますね。マイクロマネジメントじゃないですけど、自分の頭で考えてやろうとしてるのかということや、自分の考えをチームで共有できる形になっているかというのはすごく求めますね。例えば、ホワイトボードなどでちゃんと残せているかなど。メンバーがやっている事や考えてる事がわからないという状態は作らないようにするというのは意識していますね。

ー今後は人数を増やしていきたいのか、それとも少数精鋭で組織づくりをしていかれたいのかだとどちらの方向性でしょうか?

それで言うと、信頼し合ってオープンな関係で人数を増やしたいですね。やらないといけない事はまだまだたくさんあって、そこには人が足りてないですし弊社が伝えたい思いを伝えきれていないと思っているので、一緒にやってくれる仲間は募集中ですね。

弊社の活動をもっと多くの方に届けたいとか、もっと言うと代表の思いを皆で叶えたいというのはメンバー全員が思っていますね。彼がやろうとしていることを理解して、実現させていこうと真摯に向き合えています。

難しいのは、それを多くの方に届けていくということは時間もかかりますし、急激な成長がまだできてないのは悩ましいところもありますが、まだまだしっかりと足元を固める時期だと思っています。

ー最後に、弊社とグロースの取り組みを行っていて良かった点について教えて下さい。

StoreHeroの方々は考え方が本質的で、すごく素敵だなと思っています。目の前のテクニックに逃げないで、こちらの思いも組んで本質的に一緒に考えて頂けるという部分では、弊社と似てると思うところがあって、それが一緒にやっていて心地良いところですね。本質的な考えの方々が言うグロースって本当の意味でのグロースなんだろうと信頼できるので、すごくいいパートナーとご一緒できているという実感があります。

ー貴重なお話聞かせて頂きありがとうございます!AuBさんの商品を日常にとりいれる方が増えるよう引き続きサポートさせて頂きます。

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