D2Cの美容ブランドで有名なGlossierのNew Yorkの店舗に行ってきました。その時の様子を紹介したいと思います。
Glossier創業者のEmily Weissは、本人はそう思ってないと思いますが、超敏腕のグロースハッカーだと思います。そのへんのところも合わせて紹介したいと思います。
Contents
Glossierとは
Glossierは2010年に創業者Emily Weissが創った美容ブランドです。”SKIN FIRST. MAKEUP SECOND. SMILE ALWAYS.” というコンセプトで過剰な化粧はせずに肌本来の美しさを大事にしたブランドです。
2020年1月現在、GlossierはInstagram上で260万のフォロワーを抱え、2018年時点で売上は100億円以上とのことです(参照:Glossier Hits $100 Million in Sales and Takes Aim at Big Beauty)。
売れ筋商品
Glossierの売れ筋商品をいくつか紹介します。
まず1番の代表的な商品はBoy Browです。眉毛の形と潤いを与えるポマードです。
Balm Dotcom Trioというリップバームも有名です。
Lash Slickというマスカラも定番商品です。
私は化粧をしないので、いまいち良さが分かりませんが(笑)、ここに挙げたような商品の名前やパッケージは、ここ数年、ネット上で度々目にする機会がありました。
化粧品に興味のない私にもリーチする人気は、ほんとに凄まじいと思います。
Glossierのグロースハック例
冒頭でEmily Weissはグロースハッカーだと言いましたが、Glossierはグロースハックのお手本のようなビジネス展開をしています。
Into the Glossを通じた初期の商品開発
Emily Weissは、Vogue社で働きながら、Into the Glossという美容のTipsや有名人へのインタビューを記事にしたBlogを個人で運営していました。
2010年に立ち上げたInto the Glossは、順調にトラフィックを増やし、多くの読者を獲得しました。更にEmily Weissはコミュニティの構築にも力を入れ、美容に関心の高い多くの読者と個人レベルでの繋がりを持ちました。
Into the Glossの運営の中で、どんな商品を開発すれば売れるかを学び、2014年に満を持して最初の自社商品を販売します(How Glossier Turned Into a $400 Million Business in Four Years)。
グロースハックでは、MVP(Minimum Viable Product)という考え方があり、最小限の工数でプロダクト(MVP)を開発してリリースし(Build)、顧客からのフィードバックを得て(Measure)、そこから学び(Learn)、そのサイクルを繰り返し、プロダクトを進化させながら開発していく方法をとります。
GlossierにおけるInto the Glossは、結果的にグロースハックにおけるMVPにあたるものでした。Into the Glossの運営を通じて、Build-Learn-Measureのサイクルが回っていたと思います。
Instagramのまめな運用でリテンションを高める
Glossierは、Instagram上での顧客との個別の会話を大事にしていて、エンゲージメントが非常に高いことで有名です。
Glossierに関する投稿を見つけると、Glossierの人がこまめにコメントをしています。素晴らしい投稿を見つけるとリポストを行います。また、クレームを見つければ、しっかり対応も行います。
リテンションのコツは、頻度高く顧客とコミュニケーションを取ることです。メールマーケティングなどの基本的なCRM施策は行った上で、ソーシャルメディアを通じて、個別コミュニケーションを徹底して行っている点は、見習うべきかなと思います。
UGCを促す&活用する細かい工夫
Glossierは細かい工夫でUGCを誘発することも得意です。
例えば、オリジナルステッカーを商品に同梱してUGC(ユーザー投稿)の発生を促したりもしています。
商品に同梱されたステッカーは、商品が梱包されているコスメポーチなどに貼られて、Instagramに投稿されています。
投稿された投稿のうち、GlossierがGoodと判断したものについては、下記のようにコメント欄でユーザーに確認してから、
下記のようにストア上で商品に紐付けて紹介しています。
UGCを作るのもうまいですが、活用もしっかりやってますね。
UGCを量産するテーマパークのような実店舗
Glossierは実店舗も運営していて、世界観の構築とUGCの量産に役立っています。私もNew Yorkにある店舗に行ってきました。
店内ではGlossierの商品を自由に試すことができます。私が女子ならテンション激上がりかと思います。
洗面台もあり、かなり本格的に色んな商品にチャレンジすることができます。
コスメ好きな人は楽しいでしょうね。実際に店内は満員で、みんな化粧をめちゃくちゃ楽しんでいました。
テンションが上がれば、きれいになった姿を写真に撮りたくなります。多くの人が鏡に向かって写真を撮っていました。その写真がInstagramに流れていきます。
店内で待っている間、暇だったので、私も恥を忍んで写真を撮ってみました(笑)この写真はブランド毀損になるため、Instagramにはポストしていません。
更に店内にはインスタ映えスポットがたくさんあり、記念撮影が行われていました。
エンターテインメント性も高く、購入した商品は、工場から出荷されたかのようにベルトコンベアのようなもので上から届けられます。
もはや化粧品ストアではなく、日々、UGCが量産されるテーマパークですね。Glossierの世界観を構築するのに役立っています。
まとめ
New YorkのGlossierの店舗に訪問してきたときの様子を紹介しました。
Glossierは、InstagramやInto The Glossを通じたデジタルのコミュニケーションと店舗での体験を組み合わせて、お客さんを熱狂させ、リテンションやリファーラル、更には商品開発につながる仕組みが構築されています。
難しい話は抜きに、コスメが好きな人は、行くと絶対に楽しめる店舗ですので、テーマパークにいく感覚で、仕事関係なく、一度、行ってみると良いんじゃないかなと思います。
行ったことがある方は、ぜひ、感想をコメント欄にご記入ください!
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