ヒーローインタビュー 株式会社FUMIKODA様「オンラインショッピングをリアルに近づける工夫やイベントでお客様同士の繋がりを作り、ブランドへの熱量を上げていく」

日本の美意識をまとい、地球にも動物にも人にもやさしく「スマートコンフォート」なライフスタイルを、日本から世界へ発信する株式会社FUMIKODA様。機能とファッションを両立させ、働く女性が快適に使えるビジネスバッグやアクセサリーなどを地球環境に負荷をかけずに、日本の伝統技術を活用したものづくりを行なっていらっしゃいます。今回、オンラインショップや顧客管理を担当されている営業統括マネージャーの仲宗根様 にインタビューをさせて頂きました。

営業統括マネージャー仲宗根様

ーShopifyは以前から使われていらっしゃったと思うのですが、どういった経緯でshopifyを使う事になったのですか?

弊社代表の幸田が元々IT関係の仕事をしていたというのもあって、Shopifyの存在のことは知っていました。FUMIKODAブランドを2016年に立ち上げたのですが、国内だけではなく海外に向けても販売をしていくというのを最初から視野に入れていました。そうなるとワールドワイドに使えるサイトを運用する必要があるので、世界的に使われているShopifyを選択しました。

ー既にグローバル展開はしてらっしゃるのですか?

そうですね。最近はアメリカのジャパンハウスで展示したりしていたのでアメリカで購入して頂く事が多かったです。エリアは限定せず展開していく予定です。

海外の方に知って頂くきっかけとしては、SNSが多いですね。海外向けの発信はまだ行ってはいないのですが、既に使って頂いているお客様が著名人だったりするのでその方の発信でFUMIKODAを知って頂く事も多いです。

ーSNS運用はどんな事をされてますか?Instagramは外国人モデルさんを使ったお写真を投稿されていますが、Instagram はブランディング目的で運用されているのでしょうか?

SNSはInstagram、Facebook、Twitterを運用しています。アクションはInstagramとFacebookからが多いですね。

Instagramは入り口は外国人モデルさんですが、中をよく見てみるとMade in Japanの発信になっています。ターゲットは働く女性で世界観を大事にしています。

アカウントによって目的を分けていて、オフィシャルアカウントはブランドの世界観を発信するツール、ショップアカウントはコミュニケーションツールとして利用しています。

Facebookはオフィシャルのアカウントを運用しています。弊社ブランドのコアターゲットは40代、50代の方でして、この層はFacebookの活用率が高いんです。なので我々の発信がターゲットに届きやすいツールですね。

SDGsへの取り組みや日本の現状の問題、環境に配慮している説明など写真だけでは伝えにくい事などを文字制限などもないFacebookで発信しています。ビジュアルと想いをセットで語ったりするにはFacebookが一番使いやすいツールですね。

ー2016年からShopifyを使われていて、弊社にお問い合わせいただいたのは2021年の6月頃だったと思うのですが、どういった課題感があって弊社にお問い合わせ頂けたのでしょうか?

1番はサイトのリニューアルをしたかったからです。2016年から自社で構築して作り上げてきたのですが、もっと使いやすいオンラインサイトの改善をしていきたいと思っておりました。問題点としては、弊社は商品のカラーバリエーションが多いので、商品が増えるほどサイト内がごちゃごちゃしてきてしまい、自分達でも見づらくなってきてしまった事です。そうなるとお客様はもっと見づらいだろうと思い、リニューアルする事にしました。

ー何社かお話を聞かれた中で、弊社を選んで頂けた理由はどんなところだったのでしょうか?

サイトリニューアルは大掛かりな作業になるので、他社からはフルチェンジの提案がほとんどだったのですが、StoreHeroさんはフルチェンジをせずに多少のリフォームでいけるご提案を頂けたのと、知見をかなり持ってらっしゃったのが印象的でした。

また、先を見据えたご提案として、サイトリニューアル後に起こりうるリスクも可視化してご提案頂けたのは大きかったですね。あとは、御社の代表の黒瀬さんの人柄も良かったのでStoreHeroに依頼することに決めました。

ー弊社がご支援に入らせていただいてから、運営側で変化した事はありますか?

大きくはリニューアルができたというところですが、それ以外にも運営方法が整理されましたね。

例えば、在庫の紐付けやカラーバリエーションの見え方の整理ができたり、レビュー機能を追加したりなど、お客様が購入しやすい環境が整ったのは大きな変化ですね。

ご支援頂く前は顧客情報を活かしきれていない部分があったので、そちらをうまくアプローチにつなげれるような運用が始まってきたというのも大きいです。

ー具体的にはどのような施策なのでしょうか?

一度購入して頂いた方に対してのアプローチの仕方が変わりました。単一的ではなく、お客様の入り口に合わせてアプローチ方法を変えているのはStoreHeroさんとお付き合いしてからできている事になりますね。

例えば、購入頂いた商品への附属品をご提案したり、他の方はこういう使い方をしていますよという豆知識のご紹介だったりをお客様に合わせてしています。買って終わりではなく購入して頂いた後も、きちんとサポートを続けていくコミュニケーションを意識してとっています。

もともとブランド自体のリピーターさんが多い方ではあったのですが、新規購入の方の母数が増えてくるとリピーターさんになって頂ける方とそうでない方も出てきたので、メルマガだけではなく別の切り口からアプローチをする事でリピート率を上げていくことができています。

StoreHeroさんとの契約前はレビューの機能はつけていませんでした。レビュー機能をつけてからは、新規の方がより信憑性を信じて買う後押しや安心して購入できるようになりました。ブランドターゲットの層は、オンラインで買う事に抵抗がある方もやっぱり多いので、リアル店舗と同じように信頼して購入頂けるようになってきています。

ー新規で入ってこられるお客様はどんな経由でいらっしゃる事が多いのですか?

InstagramとFacebookで広告を出しているので、そこから入ってくる方は多いですね。

ー購入前に商品をレンタルできる機能も導入されていらっしゃいますが、利用される方は多いのでしょうか?

多いですね!レンタル待ちも発生しています。

ーレンタルされてから購入に至る割合はどれぐらいだったりするんでしょうか?

購入率は高いですね。半分以上の方は購入されていますね。

我々のスタイルとしてはD2Cを掲げているので、どれだけお客様がリアルと同じような感覚でオンラインで購入できるのかというのが大事なんです。InstagramやFacebookを見て、家などが近くの方であれば店舗にいらしてもらえるのですが、遠い方だと店舗に来るのが難しいので、高額なものを買うとなるとこういったお試しができるサービスが、安心してご購入頂きやすいきっかけになっています。

サイズ感などはオンラインだとなかなかイメージがつきづらいみたいで、自分の持ち物がどれくらい入るのかなど、物を実際にいれて使ってみたいというニーズは高いですね。ほしいけれど、買って自分が使えるサイズ感なのかというのは確認されたい方が多いので、問い合わせ頂いた場合はレンタルのご案内をして、使用した上で安心してご購入頂いていますね。

ーレンタルでのトラブルなどはないんでしょうか?

返ってこなかったとかぼろぼろになったなどのトラブルはありがたい事に今まで一度もないんです。

ーすごいですね!レンタルされるお客様はどんな方が多いのですか?

FUMIKODAを選ばれるお客様は、元々バッグに悩んでいらっしゃる方が多いです。例えば、仕事用でトートバッグを持ち続けたけれど肩が痛くなって困っているなど。そんな方々がお薬をもらうような感じでバッグレンタルを試してみて、効能が良かったから買いますという方が結構いらっしゃいます。

ーバッグのお医者さんのような立ち位置なんですね。

そうですね、皆さんバッグへのお悩みは結構多いみたいでして、重い・デザインがあんまりなどの悩みをたくさん聞きますね。オンラインでご相談を頂いたりもするので、欲しい商品をリアルに使っている写真を撮って、実際に使うとこんな感じですというのをご提案したりもします。

また元々バッグを探していて弊社に興味を持って入ってきて頂いた場合も、こういう悩みを解決するためにこういう商品を作ったという背景や環境に負荷をかけない取り組みもしているとお伝えすると、更に興味を持って頂けてサイトをくまなく読んでからご来店される方もいらっしゃいます。

ーお悩み解決型のブランドや社会的にもいいものというところが今までになかったブランドだと認識されて選ばれているんですね。

ーオンラインと実店舗と両方運営されている良さはありますでしょうか?

商品の質感や機能性などはオンラインだけではなかなか伝わりにくいので、その受け皿として店舗がある感じですね。

また、定期的に店舗でサロン(FUMIKODAサロン)を開催しております。弊社のお客様はビジネスの最前線で活躍されている方が多いのですが、そういった方々に専門分野のお話をして頂く会でして、そこでお客様同士のコミュニケーションを図っていたりします。購入はオンラインでしているけれど、オフラインのイベントに参加される方もいらっしゃいます。

同じFUMIKODAのユーザーがサロンに参加して、FUMIKODAを通してコミュニケーションが繋がっていく場になっています。横の繋がりが発生しているというのも店舗があるメリットにはなっています。

ーFUMIKODAサロンには毎回どれぐらいの方が参加されるんですか?

店舗に入る人数なので、だいたい10名から12名くらいですね。回によって人数を決めています。

ーサロンがある事は購入前から知っていらっしゃる方は多いのですか?

購入する前から知っている方は多いですね。でも中には全然知らないでバッグを買って、その後に弊社からのご案内でサロンにご参加頂ける方もいますね。

あとは購入前にメールマガジンだけ登録されていて、サロンに参加される方もいらっしゃいます。参加してみると既にFUMIKODAのユーザーの方が多いので、直接口コミを聞いて購入されたりしています。

サロンで登壇する方はユーザーの方がほとんどなので、得意分野のお話をしていただくのと同時に、FUMIKODA商品の使い勝手の良さを皆さんにシェアしていただいたりしてコミュニケーションを図っていただいています。価値観が似ている方たちのサークルのような雰囲気ですね。

ビジネスバッグなので、女性役員の方などもユーザーさんで多く、キャリアのロールモデルとしてお話頂いたりしています。FUMIKODAのブランドに関わるとそういった方とも繋がる事ができるので、ただ購入するだけではなく、ブランドに付加価値を求めていらっしゃる方も多いですね。BtoCブランドとしては特殊な事を創業当初からやっています。

お客様が増えていけばいくほど、サロンイベントも新しい切り口で様々な方に登壇頂けています。

ーサロンの発信はどこでされているのですか?

基本的にはメルマガで発信しています。メルマガ会員さんがサロンにお友達を連れて来られて参加されたりもあります。

ただ、店舗に入る人数が限られているので、参加希望者が多い場合は抽選で決めさせて頂いたりもしています。

色々なテーマでイベントを開催しているので、テーマによっていらっしゃる方の層は結構変わります。例えば、40代50代で女性経営者の方にビジネステーマで登壇頂くものもあれば、専門的な食事で体をコントロールするための食事改善の講師の方を招いたりもします。

オンラインとリアルが別々ではなく繋がっている感じで、お買い物するスペースでもあり交流をするスペースでもあります。

同じブランドのユーザー同士で顔が見れるところがサロンがあるメリットですね。あとは他の方が持っている商品を見ていいなと思われて追加でご購入頂いたりもあります。

ー創業者の幸田様もサロンイベントには参加されたりするのですか?

そうですね、基本的には参加しています。

実際に使っているブランドのデザイナーに会って直接話を聞くと、感化されてより好きになってより応援したくなるとおっしゃって頂けますね。幸田に会えるのもイベントに参加するメリットの1つとおっしゃって下さる方も多いです。サロンを通してブランドをより好きになって頂けている感覚はあります。

今後はオンラインでのイベントやコミュニティにしていけたら良いなと思っています。リアルでは東京で来れる方のみになってしまうので、全国の方にも参加して頂けるようにして、その後はグローバル展開もしていきたいですね。バッグを通じてお客様同士の繋がりもできますし、環境に良くて社会問題にもアクションを起こせるブランドなので、持つだけでお得な事が多いのでこのブランドを支えていこうという流れになっていくといいなと思っています。

ー最後にFUMIKODAさんとして、今後目指していきたい方向性や取り組みなど教えていただきたいです。

弊社ではヴィーガンレザーというものを使っているんですが、植物由来なものを使った生地など環境に良い物は社会的に少しずつ増えてきているので、そういったものを使いながらより環境に負荷をかけずに良いアイテムを作っていきたいです。

アイテムを作っている中でCO2をどうしても排出してしまうので、できるだけCO2の削減をしていきたいです。CO2の数値化をして、実際にどれくらい環境に配慮できているのか、お客様がわかりやすいものを提示できていければと思います。

最先端の素材などを取り入れて、今以上のものを作り続けていきたいですね。

他社さんと違うところは、日本製を重要視しているところですね。海外から仕入れるとなるとCO2を排出しながらやってくることになるので、日本でできた新しい技術から物を作っていくことを今後もしていきたいです。

ー貴重なお話ありがとうございました!今後も日本発SDGsバッグブランドの先駆者であり続けて下さい。

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