yutori社によるShopify活用事例

ヒーローインタビュー : SNSで沸かせ、CRMで積み上げる。yutoriがStoreHeroと築いた”売れ続ける仕組み”

2018年、Instagramの古着メディア「古着女子」から始まったyutoriは、アパレル最短・最年少で東証グロース市場への上場を果たしました。現在は約35ものブランドを擁し、年商80億円超を記録するZ世代向けアパレル企業へと急成長を遂げています。都市部を中心に50店舗以上の実店舗を展開しながら、自社EC「YZ STORE」を運営している。

今回は、YZ STOREの立ち上げ期からEC・店舗運営を統括する青嶋氏に、複数ブランドのEC運営のリアル、急速な店舗展開との連動、そしてStoreHeroとともに取り組んできたCRM施策の手応えについて詳しく伺います。

株式会社yutori EC事業統括 青嶋 剣士郎様

「古着女子」から生まれた会社が、35ブランドを束ねるまで

――まず、yutoriの事業内容について教えてください。

青嶋:会社は2018年4月に設立されました。もともとは「古着女子」というInstagramのメディアから立ち上がった会社です。そこからオンラインで古着の販売を始め、徐々に自社のオリジナル商品を企画・販売するようになりました。2020年にZOZOグループに参画、その後も成長を続け、2023年12月に東証グロース市場に上場しました。

――現在は35ブランドほどあるとのことですが、最初から複数ブランド展開を想定していたのですか。

青嶋:はい。当初から経営陣の方針として1つのブランドで100億円を目指すのではなく、1億のブランドを100ブランドで100億円を目指す考え方です。組織もそれに合わせて、それぞれのブランドにマネージャーを置いて自律的に運営できるような体制を作っています。

10サイトを1つに統合。YZ STORE誕生と運営体制

――複数の自社ブランド商品を取り扱う統合ECサイト「YZ Store」を設立した背景を教えてください

青嶋:元々「9090」「CENTIMETR」などZ世代向けのブランドを運営している中、2022年に「Younger Song」などを運営する株式会社A.Z.RをM&Aでグループ化したことにより、Z世代向けのブランドが10数ブランドになりました。それぞれが個別のECサイトを持っていましたが、お客様目線で見ると、同じ会社のブランドなのに別々のサイトで買わなければならない状態でした。

そこで、Z世代向けのブランドを1つのサイトに統合して「YZ STORE」というモールサイトの形にしました。

ただ、ターゲット層が異なるブランドについては、あえて別のストアとして残す判断もしています。現在YZ STOREには約20ブランドが入っていて、それ以外のブランドは独立したストアで運営しています。

――運営体制について教えてください。

青嶋:まずブランド運営の体制として、各ブランドにMDディレクター、SNSメンバーなど数名名体制となっています。ブランドの意思決定はこのチームが担います。一方、物流チームとカスタマーサポートは全ブランド共通の横断組織にしていて、物流ロジが5名、CSが3名で全ブランドを見ています。私自身は特定のブランドには属さず、ECや店舗運営全般の効率化などを担当しています。

3年で約50店舗。実店舗展開で「EC化率の壁」を越える

――ECからスタートしたyutoriが、実店舗の展開に踏み切った狙いを教えてください。

青嶋:YZ STOREを立ち上げた2022年当時は、ECの売上が大部分を占める会社でした。ただ、日本のアパレルのEC化率は約20%程度です。上場して会社として成長し続けるためには、ECだけでは客層の広がりに限界があり、ブランドの世界観をリアルに伝えられる場として店舗を持つことで、オンラインでは出会えなかったお客様にリーチできると考えました。この3年で約50店舗にまで増えましたが、単に数を増やすだけではなく、ブランドの成長率を高めるための戦略的な出店を意識しています。

――店舗が急速に増える中で、ECと店舗を横断した顧客管理に課題が出てきそうですね。

青嶋:まさにそこが次の課題でした。店舗とECでお客様の体験がバラバラでは、せっかくの多店舗展開も活かしきれません。会員プログラムや購入履歴連携を店舗・EC横断で一貫させ、お客様にはしっかり還元できる仕組みが必要になります。ただ、社内にはECマーケティングの専任者がおらず、自分たちだけで進めるには限界がありました。そこでStoreHeroさんとの取り組みが始まります。

会員プログラムを「本来の形」へ。CRM強化の舞台裏

――StoreHeroとの取り組みが始まった背景をもう少し詳しく教えてください。

青嶋:YZ STOREにはモバイルアプリや会員プログラムをすでに導入していたのですが、まだ十分に活かしきれていない状態でした。店舗が急速に増えている中で、店舗とECの会員優遇施策や購入履歴連携をもっとスムーズにしたいという課題感がありました。そこで、外部のプロの力を借りてCRM周りを本格的に強化したいと考え、StoreHeroさんにご相談しました。

yutoriとStoreHero対談

――StoreHeroと具体的にどのような施策に取り組まれたのですか。

青嶋:大きく3つあります。まず、会員ランクの条件の見直しです。以前はランクアップのハードルが高く、頻繁に買ってくださっているお客様でもなかなかランクが上がらない状態でした。StoreHeroさんと一緒にデータを分析して、「次に買い物をすればランクが上がる」といった、お客様にとって意味のあるわかりやすい基準に変更しました。

2つ目は、実店舗とECの体験統一です。ECサイトのYZ STOREで購入しても、実店舗で購入しても、共通のランクが付与される仕組みを整えました。実店舗の会員もしっかりと優遇され、店舗でもECでも誕生日クーポンなどの特典を利用できるようにしています。

3つ目は、LINE・メール・アプリのプッシュ通知の連動です。会員プログラムの整備に合わせて、メールやLINE、アプリのプッシュ通知での情報配信を開始しました。InstagramなどのSNSだけでは見落とされがちな新作情報を、お客様へ確実に届けられるようになりました。

――取り組みを通じて、どのような変化がありましたか。

青嶋:一番の変化は、会員プログラムが本来の形で機能するようになったことです。ECで買っても店舗で買っても、きちんと購入記録が貯まりランクが上がっていく。よく買ってくださっているお客様へ還元する仕組みとして、しっかり機能し始めました。店舗でもECでも一貫した顧客体験を提供できるようになったのは、大きな前進です。

――メールやLINE、アプリのプッシュ通知を活用したCRM施策も強化しましたね。yutoriさんのように新作のドロップが頻繁にあるビジネスにおいては、情報伝達の確実性が非常に重要になります。

青嶋:おっしゃる通りです。以前は少人数体制での優先順位の問題もあり、メール配信をあまり行っていませんでした。StoreHeroさんの支援でCRM施策としてメールやLINEの配信を開始したところ、想定以上の反応がありました。現在では効率的に回せる仕組みが整ってきています。

特に大きいのは、SNSの見落としを防げるようになったことです。メール、LINE、アプリのプッシュ通知を一通り活用できるようになり、お客様が好みの媒体を選んで通知を受け取れるようになりました。お客様がどのチャネルで買うかは、お客様自身に選んでいただく。その選択肢を広げられたことが、全体の底上げに繋がっています。

MARITHÉ FRANÇOIS GIRBAUDで磨く「単独ブランドの勝ちパターン」を横展開へ

――MARITHÉ FRANÇOIS GIRBAUDYZ STOREとは別の独立ストアで運営されていますね。その狙いは。

青嶋:MARITHÉ FRANÇOIS GIRBAUD(以下MARITHÉ)はyutoriがライセンス契約を結んで日本で展開しているブランドで、他にもライセンスブランドが4つほどあります。MARITHÉに関しては、客層やテイストが異なるため独立したストアにしています。単体ブランドならではの施策を存分に活用でき、様々なタッチポイントを設計しやすい環境です。

現在,StoreHeroさんとCRMの運用を進めており、ポップアップストアの開催や新作の販売時などに、店舗とECの両方で購入できることを告知しています。それによりCRM経由の〜CRM経由の売上が伸びてきており、運用で着実に伸ばせる手応えを感じています。

――今後MARITHÉではどのような売り方にチャレンジしていきますか。

青嶋:これまでは新作商品の打ち出しが中心でしたが、今後は別の切り口からの販売にも力を入れていきたいと考えています。最近ではコーディネート買いやモデル買いといった売り方にもチャレンジし始めています。また、LINEミニアプリなども活用して店舗とECをさらにシームレスに繋いでいきたいと考えています。MARITHÉで確立したパターンを、他ブランドへ横展開していくのが次のステップです。

――率直に、StoreHeroとの取り組みをどう評価されていますか。

青嶋:複数社での支援実績をベースに、具体的な提案と実装をセットでやってくれる点が助かっています。施策にはもちろん当たりハズレがありますが、打ち手の数が多い分、当たるものが着実に増えてきている実感があります。yutori側の要望に対しても柔軟に対応して頂いていますし、社内にECマーケの専任者がいない中で、外部のプロとして信頼できるパートナーです。

――最後に、yutoriとして今後の展望を教えてください。

青嶋:大きく2つの方向性を考えています。まず、Z世代を対象にした事業領域の拡大です。これまではアパレルが中心でしたが、コスメやIP(知的財産)など別の商材にも広げていきます。

2つ目は海外展開です。店舗のインバウンド需要や海外店舗の売上を見ていても、ポテンシャルは非常に大きいと考えています。

――アパレルの枠を超え、Z世代の熱狂をグローバルに届けていくyutoriさんの今後がとても楽しみです。本日は貴重なお話をありがとうございました。

【StoreHeroコメント】

SNSを起点に新作ドロップで熱狂を生み出すトレンド型のビジネスモデルと、50を超える実店舗とECをシームレスに繋ぐOMOの仕組み――yutori様はこの2つを見事に両立させています。

StoreHeroでは、会員プログラムのランク条件最適化や店舗・EC横断でのポイント連携整備、そしてメール・LINE・アプリのプッシュ通知を活用したマルチチャネルCRMの構築を支援してまいりました。

MARITHÉ FRANÇOIS GIRBAUDの独立ストアではCRM経由売上が大きく成長しており、この勝ちパターンを他ブランドへ横展開していくことが今後の大きなテーマです。数名単位のミニマムなチームでブランドを自律的に運営しつつ、CRMインフラは全社横断で最適化するその組織設計は、多ブランド展開を目指すコマース事業者にとって大きなヒントになるはずです。

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