ロイヤルカスタマーの重要性と、ロイヤルカスタマーデータのCRMでの活用法について解説します。
StoreHeroは「コマースビジネスのグロース」を通じてコマース事業者さんをヒーローにすることを目指しています。では、「コマースビジネスのグロース」とは何なのでしょうか?
コマース事業者さんは、売上を上げること、ブランドの認知を獲得することなど、様々な目的で事業に取り組まれていますが、多くのケースでポイントとなるのは、「ロイヤルカスタマーを獲得すること」です。
今回は、コマースビジネスでなぜロイヤルカスタマーが大事なのか、どうやってロイヤルカスタマーを増やしていくのかについて解説します。
Contents
サイトをグロースさせる上で重要なロイヤルカスタマー
まず、ロイヤルカスタマーとはどんな顧客なのか、なぜ重要なのかについて解説します。
ロイヤルカスタマーとは?
ロイヤルカスタマーとは、優良顧客や売上上位顧客のことですが、具体的な定義はコマース事業者さんによって異なります。一般的には、一定期間内の購入金額や購入回数が、基準値より大きい顧客をロイヤルカスタマーと定義することが多いです。
以前、LTV(顧客生涯価値)とCAC(顧客獲得コスト)の関係を説明したことがあります(ShopifyでLTVとCACをモニタリングしてゴリゴリに収益改善する方法)。CACに対してLTVが3倍以上あれば、有望なビジネスと言われています。そのため、ロイヤルカスタマーは、粗利で計算したLTVがCACの最低3倍以上の顧客などと定義をすることが多いです。
上位2割の顧客が、売上の8割を占めているなどと言われるように、ロイヤルカスタマーは、コマース事業の収益の源泉であり、ブランドの評判形成の源泉です。
ロイヤルカスタマーをデータで把握する
みなさんは、自社ストアのロイヤルカスタマーの数や金額を把握してますでしょうか?
例えば、ロイヤルカスタマーの定義が、180日間での購入金額5万円以上としたときのアパレルストアの場合、下記のように、ロイヤルカスタマーの方が人数は少ないですが、売上や利益は大きいとなりがちです。

やはりコマースビジネスをグロースするには、ロイヤルカスタマーを増やすことが大事なんだなと思えます。まずは、ご自身のストアのロイヤルカスタマーをデータで集計してみてください。
ロイヤルカスタマーをデータをグロース施策で活用する
ロイヤルカスタマーのデータをグロース施策に、どのように活用するのかを解説します。
ロイヤルカスタマーのパターンを知る
ロイヤルカスタマーを増やすには、今、ロイヤルカスタマーである人たちを、まずは深く知ることが大事です。
下記のようなデータを集計するとロイヤルカスタマーの購買動向や、ロイヤルカスタマー化させやすい商品が見えてきます。
- ロイヤルカスタマーと通常顧客の購入商品の違い
- ロイヤルカスタマーと通常顧客の購入間隔の違い
- 初回購入商品別のLTVの違い
Shopifyでは、注文データと顧客データから、このようなインサイトが把握可能です。こういった単純なデータからでも得られる気づきは多くあります。
CRMの自動メールでロイヤルカスタマーデータを活用する
更に、ロイヤルカスタマーについての下記のデータも把握できれば、CRMで活用しやすくなります。
- 複数回の注文での購入商品の順番
- 1回の注文で同時に購入されやすい商品
- 購入商品別の購入間隔
これらのデータが把握できれば、どの商品を購入した人に、いつ、どんな商品を提案すれば良いかが分かりますので、それをそのままCRMのシナリオに反映すれば良くなります。
最初は当てずっぽうでも良いですが、ロイヤルカスタマーデータが溜まってくれば、事実をベースにした施策に切り替えていったほうが良いでしょう。パフォーマンスを大きく改善できることがあります。
更に詳細にロイヤルカスタマーを理解
更に、ロイヤルカスタマーのアンケートや診断、レビューなどから、商品の何を気に入っているかまで分かっていれば、CRMのコンテンツの精度を高める事ができます。
例えば、品質が評価されている場合は、品質や機能性を訴求したコンテンツを配信した方がパフォーマンスが出やすいですし、ブランドのコンセプトや考え方が評価されている場合は、もっとエモーショナルなコンテンツが必要になります。
ちなみに、KlaviyoやOmnisendでもアンケートフォームは作ることができますし、StoreHeroで開発したShopifyアプリPersonalizeHeroを使えば診断も行うことができます(PersonalizeHeroのアプリ紹介ページ)。
Klaviyoでロイヤルカスタマー化する自動メールの設定
CRMのシナリオと配信するコンテンツの内容が決まれば、CRMのアプリに設定をしていきます。CRMアプリのKlaviyoの場合は、購入商品ごとの自動メールは、Flowという機能で設定します。
Flowを設定する際に、トリガーに購入商品でフィルターをかけることができますので、購入商品ごとに自動メールを作成することができます。また1つのFlowの中で、購入商品ごとにシナリオを分岐させることもできます。
メールの配信タイミングも設定することができます。これらの機能を使って、次回購入されやすい商品を、購入されやすいタイミングで提案することができます。

Omnisendなど、Klaviyo以外のCRMアプリでも同様の設定ができるかと思います。CRMアプリを利用されている方は、ぜひ、設定をしてみてください。
まとめ
ロイヤルカスタマーの重要性と、ロイヤルカスタマーデータのCRMでの活用法について解説しました。
まず何よりロイヤルカスタマーの実態を具体的に把握する事が重要です。コマース事業を継続していく上での生命線のロイヤルカスタマーにどんな特徴があるかをしっかり理解しておきましょう。
まだ把握してないようでしたら、ロイヤルカスタマーの人数や購入金額、ロイヤルカスタマーに人気の商品などから、まずは把握してみましょう。Shopifyの注文データだけで集計可能です。
ロイヤルカスタマーのデータが把握できればCRMの自動メールや特集企画、広告などでも活用ができ、各施策のパフォーマンス改善に役立ちます。参考にしていただけると幸いです。
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