「部分」ではなく「全体」を動かす力が欲しかった。私がStoreHeroのメソッドを“一生の武器”に選んだ理由

EC業界やShopify業界において、単なる「運用代行」や「コンサルタント」の枠に収まらない存在、それがStoreHeroの「グロースパートナー(GP)」です。今回は、入社3年目を迎え、現在は約7社のマーチャントの成長を最前線で牽引する後藤ちささんにインタビュー。

前職ではECサイトのディレクション(フロントエンド)に従事していた彼女が、なぜStoreHeroへ転身し、未経験だったShopifyの業界に飛び込んだのか。そこには、「一部しか関われないもどかしさ」から脱却し、ビジネス全体を動かす力を手に入れたいという切実な想いがありました。

黒瀬との衝撃的(?)な出会いから、現在の泥臭くもクリエイティブな仕事のリアルまで。StoreHeroの黒瀬が、その成長の軌跡を深掘りします。

コンサルタントではなく「社員」として振る舞う

黒瀬:まずは、後藤さんが普段行っている業務内容について、改めて具体的に教えてください。

後藤:現在は約7社のマーチャントを担当しています。業務範囲は非常に広くて、戦略アドバイスから、Shopifyの実装・改修、広告運用、CRM(メルマガやLINE等の顧客管理)の設計まで、ECグロースに必要なことは「全部やる」というスタンスです。

例えば、マーチャントから「広告をやりたい」という相談があった場合、広告の運用だけでなく、「広告で集客する前に、受け皿となるLP(ランディングページ)の構成を見直しましょう」「購入後のLTVを高めるために、ステップメールのシナリオをこう変えましょう」といった具合に、売上を最大化するための全体設計図を描き、実装や運用までを一気通貫でサポートしています。

黒瀬:マーチャントの「やりたいこと」をただ受けるのではなく、目的(事業成長)のために手段を再構築してリードしていくわけですね。その役割を全うするために、後藤さんが最も大切にしているスタンスは何ですか?

後藤:パートナーというよりも、その会社の社員(一員)だと思って接することです。正直、最初の1年目は迷いがありました。「コンサルタント」として一線を引くべきなのか、どこまで踏み込んでいいのかと。でも、黒瀬さんがマーチャントと接する姿を見て、考えが変わったんです。

黒瀬さんは、本当にボーダーラインを引かないですよね。「契約外だからやりません」ではなく、「売上を上げるために必要なら何でもやる」。その姿勢を見て、マーチャントも心を開き、信頼関係が生まれているのを肌で感じました。

黒瀬:確かに、うちは「線を引かない」ことが多いですね(笑)。

後藤:そうなんです。だから私も、他人事のようなアドバイスは一切しません。「ここは問題です」と耳の痛いこともはっきり言いますし、必要なデータがあれば遠慮なく共有してもらいます。

例えばアパレルのお客様なら、年間の制作スケジュールや商品投入計画まで共有してもらい、「来月はこの商品が出るから、今のうちにこの施策を仕込みましょう」と、中の人と同じ目線で会話をしています。そうやって「外部の人」ではなく「チームのメンバー」として認めてもらえた時、初めて本当の意味でのグロース支援ができるようになるんです。

「一生の力になる」と直感したメソッド

黒瀬:入社して3年が経ちますが、改めて当時の入社のきっかけやモチベーションについて聞かせてください。前職もEC関連の仕事をしてましたよね?

後藤:はい。前職ではスクラッチ開発の自社ECサイトのフロントエンドの改善を担当していました。N1分析(一人の顧客を徹底的に分析すること)をしてUI設計をしたり、いわゆる「入り口」の部分を作り込む仕事です。

ただ、ずっと心の中に「もどかしさ」があったんです。制作部門はあくまで「サイトを作ること」がゴール。いざサイトがオープンした後、実際に商品が売れるまでの「ラストワンマイル」や、広告運用などの集客施策は、完全に別の部署の管轄でした。

「もっとここを改善すれば売れるはずなのに」と思っても手が出せない。「自分が作ったサイトで、本当に成果が出ているのか」が見えにくい。ビジネスの全体像の中で、ほんの一部分しか関与できないことに限界を感じていました。

黒瀬:「作るだけ」ではなく、「売るための全体像」に関わりたかったんですね。

後藤:そうです。もっと事業者様に深く伴走して、売上を作るプロセス全体に関われる仕事はないかと探していた時に、黒瀬さんとカジュアル面談をする機会がありました。

あの時のこと、覚えていますか?(笑)

黒瀬:あー……僕がオフィスの鍵を持っていなくて、閉め出されていた時ですか?(笑)

後藤:そうです! オンライン面談の画面越しに、黒瀬さんがなぜか屋外にいて(笑)。「ビルの前で閉め出されちゃって…」って、外のベンチかどこかから繋いでくれたんですよね。正直、「なんだか変わった会社だな」とは思いましたが、そこで語られた話が衝撃的でした。

黒瀬さんは、当時まだ日本ではそこまで浸透していなかった「Shopifyのエコシステム(拡張機能の生態系)」に心酔していて、その可能性を熱く語ってくれました。「これからはShopifyのアプリを組み合わせて、スピーディーにグロースさせる時代が来る」「うちはShopify専門で、そのメソッドを確立していく」と。

黒瀬:当時から「Shopify×グロース」の可能性は確信していましたからね。

後藤:その熱量に圧倒されました。何より直感したのが、「この人のメソッドを学べば、私の一生の力になる」ということでした。

ただサイトを作るだけでなく、Shopifyという強力な武器を使って、マーケティングからCRMまで一気通貫で支援できる。ここなら、私が抱えていた「一部分しか関われない」というフラストレーションを解消し、真の意味でマーチャントの成長に貢献できる人材になれると確信したんです。当時はShopifyの知識なんてゼロでしたが、「ここなら間違いない」というワクワク感だけで飛び込みました。

Shopifyのエコシステムが生む「ライブ感」と「没入感」

黒瀬:実際に飛び込んでみて、Shopifyの面白さはどうでしたか?

後藤:めちゃくちゃ面白いですね。前職のスクラッチ開発とのギャップに驚きました。

私がよく例えるのは「インテリアコーディネート」や「レゴブロック」です。一から木材を切って家具を作るのではなく、世界中にある優秀なアプリ(家具)の中から、その部屋(ブランド)に最適なものを探し出し、組み合わせて、検証する。

スクラッチだと改修に数ヶ月かかることもありますが、Shopifyなら「今月はこのアプリを試して、数値が悪ければ来月は別のアプリに入れ替える」といったPDCAが高速で回せます。海外の開発ベンダーと直接英語でチャットして「こんな機能ない?」と聞くと、すぐに対応してくれたりする「ライブ感」もたまりません。

黒瀬:未経験からのスタートでしたが、抵抗はありませんでしたか?

後藤:むしろ、自分の性格に合っていました。私は元々、何かを作ったり組み立てたりするのが好きなんです。

StoreHeroには「Shopifyのエコシステムを使い倒す」という文化がありますが、これは単なる技術選定ではなく、世界中のリソースを自分の手足として使える感覚に近いですね。未だに新しいアプリや機能を見つけるとワクワクしますし、その「オタク気質」な探究心こそが、GPとして成長する上で重要な素質かもしれません。

苦悩の先にある「結果」という名のドーパミン

黒瀬:仕事をする中で、後藤さんのモチベーションの源泉はどこにありますか?「マーチャントに喜ばれること」なのか、それとも「自身の学び」なのか。

後藤:綺麗事抜きで言うと、一番は「結果(数字)」が出た時です。もちろんマーチャントに喜んでもらえるのは嬉しいですが、それは結果が出たことによる「副産物」だと思っています。

以前、担当したショップで過去最高月商を叩き出したことがありました。広告のターゲティング、サイト内の導線改善、クリエイティブの刷新など、自分が仮説を立てて仕込んだ施策がすべてハマり、売上が垂直に伸びていったんです。

あの時の、数字が積み上がっていく画面を見た時の興奮は忘れられません。「自分の仮説は間違っていなかった」という証明が得られた瞬間のドーパミンは、何にも代えがたいですね。

黒瀬:逆に言うと、結果が出るまでは苦しい?

後藤:苦しいですね。定例ミーティングの直前まで「本当にこの施策でいいのか?」「もっとできることはないか?」とギリギリまで粘って資料を修正することもしょっちゅうです。

私たちは「作業報告」をするためにいるのではなく、「成果」を出すために存在しています。だからこそ、数字が伸び悩んでいる時は胃が痛くなりますし、常にプレッシャーはあります。

でも、その苦しみがあるからこそ、マーチャントと一緒に「やったね!」と喜び合える瞬間の感動が深いんだと思います。ただ仲良くなるだけでなく、戦友として結果を分かち合う。その関係性が築けるのが、この仕事の醍醐味です。

AI時代のGPに必要なのは「人間臭い」泥臭さ

黒瀬:入社当時と比べて、最近はAIの活用も進んでいますよね。業務の変化についてどう感じていますか?

後藤:劇的に変わりました。以前は広告の入稿作業や調査に多くの時間を取られていましたが、今はChatGPTなどを使えば、ベースとなる設定やコードは一瞬で生成できます。入社当時は広告運用の経験がなくて苦労しましたが、今はAIが強力なアシスタントになってくれるので、未経験の領域でも挑戦しやすくなっています。

黒瀬:AIが作業をしてくれるなら、人間であるGPの価値はどこに残るのでしょうか?

後藤:「誰に、何を、どう届けるか」という本質的な設計です。AIはロジカルな提案やソースコードは出してくれますが、「このブランドの本当の魅力は何か」「ユーザーの心を動かすフックはどこか」までは判断できません。

だからこそ、私はこれまで以上に「泥臭いリサーチ」を大切にしています。担当する商品は自分で買って食べたり使ったりするのは当然。競合他社の商品も買ってみます。ターゲットが若年層なら、14歳の娘にTikTokのトレンドを聞いたり、友達の意見をもらったりもします。

また、展示会があれば足を運び、ブースの様子を観察します。「Instagramでは綺麗に見せているけど、展示会の現場ではチラシすら配っていないな。ここが機会損失だ」といった気づきは、現場に行かないと絶対に拾えません。

黒瀬:なるほど。AIで効率化できた時間を、より深い「顧客理解」と「戦略」に充てているわけですね。

後藤:そうです。デジタルの人は、「広告だけで売れた」などと勘違いしがちですが、実際は商品力やブランドの熱量がベースにあってこそ。マーチャント自身も気づいていない「商品の魅力」を、第三者の視点とユーザー目線で見つけ出し、それをAIやShopifyの技術を使って増幅させる。それがこれからのGPの戦い方だと思います。

GPに必要な自律的に動けるマインド

黒瀬:StoreHeroでGPとして成長するためには、どのようなマインドセットが必要だと思いますか?

後藤:自律心ですね。もちろんチームでのナレッジ共有やサポート体制はありますが、プロジェクトを進める上では、GP自身が一番マーチャントと対峙します。誰かが指示してくれるのを待つのではなく、自分で課題を見つけ、解決策を考え、実行する裁量が求められます。

でも、それは「孤独」という意味ではありません。StoreHeroには、自分の強みを生かしながら、苦手な部分は教え合う文化があります。私は元々制作出身なのでデザインや構築は得意でしたが、広告や分析は未経験でした。逆にマーケティング出身のメンバーもいます。それぞれの得意分野を活かしつつ、わからないことはすぐにチャットで聞けば誰かが答えてくれる。自走できる人にとっては、これ以上ないほど成長できる環境です。

黒瀬:今後はどんなことに挑戦していきたいですか?

後藤:これまでは個人のスキルアップに集中してきましたが、今後はチーム全体の底上げに貢献したいです。Shopifyの言語である「Liquid」の勉強会を開いたり、成功事例をシェアしたりして、新しいメンバーがより早く活躍できる仕組みを作りたいですね。

また、運用だけでなくストア構築のフェーズから関わる案件も増やしていきたいです。「運用を知っているからこそ作れる、売れるためのストア設計」を突き詰め、マーチャントと二人三脚で勝ちパターンを作っていきたいと考えています。

StoreHeroへの転職を検討している方へ

黒瀬:最後に、この記事を読んでいる求職者の方へメッセージをお願いします。

後藤:StoreHeroのGPは、決して楽な仕事ではありません。マーチャントのビジネスを背負うプレッシャーがありますし、常に新しい技術を学び続ける必要もあります。

ですが、かつての私のように「部分的な支援ではなく、ビジネス全体を動かしたい」「自分の実力で結果を出し、その手応えをダイレクトに感じたい」と思っている方にとっては、最高のフィールドです。

Shopifyを知らなくても大丈夫です。私も入社するまで聞いたこともありませんでしたから(笑)。必要なのは、好奇心と、マーチャントの成長にコミットする熱意だけです。私たちと一緒に、マーチャントの熱狂をつくり、自分自身も熱狂できる仕事をしましょう。

StoreHeroの採用ページはこちら

Shopify×グロース支援のお問い合わせ

StoreHeroでは、Shopify×グロースの専門チームが打ち手を爆増し売上を伸ばすShopify×グロース支援サービスを提供しています。
StoreHeroとShopify×グロースに取り組むことにご興味のある方はお問い合わせください。









現状ない場合は空欄で結構です

上記以外に、ご予算や納期などの詳細が決まっているようでしたら、ご記入ください。