着実に結果を出すためのCRM運用の設計方法〜Shopify×Klaviyo活用版〜

今回は、ShopifyマーチャントさんがCRMで結果を出すための運用設計についての解説です。

CRMはしっかり運用すれば着実な売上を計算できるため、Shopifyストアの構築段階から運用を設計しておくべき業務の一つです。

この記事を読めば、これからShopifyでストアを構築してCRMに取り組む方と、すでにKlaviyoやOmnisendを使ってCRMを運用しているけど、なかなか売上が軌道に乗らないShopifyマーチャントさんが、CRMで結果を出すには何をすれば良いかが分かるようになります。

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目標不在のCRM運用

ShopifyマーチャントさんにCRM運用の課題を聞くと、メールを送る頻度、自動メールのシナリオ設計、運用工数など、様々な課題があると、ご意見をいただきます。

一方で、多くのケースで見落とされているのが、CRMの目標設定です。メール経由の売上が100万円のときと、500万円のときとでは、メールの配信頻度、配信対象、コンテンツ内容など、多くのことが異なります。

目標が決まらなければ、CRMの運用は決まらないです。まずは目標を決めましょう。

目標と実績差分の算出

CRMの目標が売上だったとしても、注文単価や開封率などの、中間指標も設定しておきましょう。目標を設定する際、現状の実績が参考になりますので、現状の実績値も集計しておきましょう。

実績を集計し、目標を設定すれば、目標と実績の差分が算出できます。この差分を埋めることがCRMのグロース施策になります。

CRM運用を考える上で考慮するべき傾向

CRM運用を設計する前に、CRMに関するいくつかの傾向について確認しておきましょう。例えば下記のような傾向です。

  • メール配信頻度を増やすほどメール経由の流入数は増える。
  • メール配信頻度を増やすほどメールを読まなくなる人も増える。
  • セグメントを細かくして受信者の関心の高いメールほどパフォーマンスが高くなる。
  • セグメントを細かくしてメールを作成するほど工数がかかる。
  • 1度メールを開封すると次も開封しやすくなる。
  • 1度メールを開封しないと次も開封しづらくなる。

このように、何かアクションを行えば、メリット・デメリットの両方が発生するため、メリットのほうがデメリットを上回る運用設計をする必要があると気づけます。

他にも、配信時間や配信内容などに関して、自社ストアならではの傾向もあるでしょう。こういった傾向を踏まえた運用ルールを設計することが結果を出すには大事なポイントです。

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CRM運用の設計方法

整理した傾向を踏まえて、目標と実績の差分を埋めるためのCRM運用を設計します。走らせるメールの合計が、事前に設定した各指標の目標値に達するように組み立てます。

検討する事項としては、配信タイミング・頻度、配信対象、コンテンツ、配信方法(Manual・Auto)などでしょう。これらの検討項目を、事前に整理した傾向にもとづいて決定します。

メールごとにKPIを設定し、モニタリングしながら改善を行えるようにします。また、パフォーマンスが悪くなったときのバックアッププランも決めておくと現場判断でスピーディに改善ができるため有効です。

トラッキングの方法

KlaviyoやOmnisendの場合、UTMパラメータの設定ができますので、メールごとにUTM Campaignを設定しておくとGoogle Analyticsでも計測できるようになります。配信してしまったメールの設定を変更することはできませんので、Shopifyストアの構築時にデフォルト設定をしておきましょう。

配信数や開封数はKlaviyoやOmnisend側でしか計測できないため、こちらも確認しておきます。Klaviyoの場合、カスタムレポートで、抽出したいレポートを設定しておけば、簡単にレポートを出力することもできます。

また、Google AnalyticsもKlaviyoやOmnisendもAPI接続をして、Lookerなどのダッシュボードに出力して、まとめてモニタリングすることも可能です。モニタリングしやすくなることで、迅速に打ち手が実施できるようになります。

目標・実績差異モニタリング

トラッキングの設定を行い、運用が始まると、目標・実績差異を集計して、改善を始めましょう。

売上が目標の場合、売上の目標と実績の差異を見ているだけでは打ち手が見えません。売上を注文数、注文単価、CVR、セッション数、クリック数、開封数などの指標に分解して、各指標の目標・実績差異を出すと、打ち手が明確になってきます。

更に、一斉メール、カゴ落ちメール、購入後メールなど、メールの種類別に指標を集計したほうが、より具体的に打ち手が明確になります。

メール経由で購入されている商品や顧客属性を把握することができれば、メールの提案内容を考える上で参考になるでしょう。

打ち手が決まれば、CRM運用を修正します。設計シートで全体を把握し、メール同士がバッティングすることのないようにします。

打ち手の確度に確証がない場合は、ABテストを活用してみるのもありです。以前、KlaviyoでABテストを実施する方法を紹介しましたので、参考にしてみてください。

Klaviyoと他アプリを連携した活用

ShopifyでCRMを実施する場合、Klaviyo、Omnisend、Dotdigitalなどのアプリを活用しますが、これらのアプリは、他のShopifyアプリと連携して活用する事もできます。

例えば、Wishlist Plusなどのお気に入りアプリと連携すると、リマインドメールを送ったり、お気に入り登録した商品で顧客セグメントを作成して、セグメントメールを送信することができます。

Wishlist Plusでお気に入り登録した商品が値下げしたときに発火するSwym-pricedropというイベントを勝つよすると、お気に入り登録した商品の値下げ通知メールを自動で送ることができます。

Wishlist PlusとKlaviyoを連携した活用方法については、他の記事で解説していますので、参考にしてみてください(お気に入りアプリWishlist PlusをKlaviyoと連携してリスト収集やCRMとして活用する方法)。

PersonalizeHeroLanternなどのアンケート・診断アプリと連携すると、アンケートの回答内容に合わせたメールや診断結果メールを自動で送ることが出来ます。

CRMのセグメントをGoogle広告やMeta広告のオーディエンスデータとして活用することも可能です。未購入者を広告でターゲティングしたり、LTVの高い顧客の類似オーディエンスに広告配信することなどが出来ます。

連携方法はGoogle、Meta広告ともにKlaviyoの管理画面上の操作だけで簡単にできます(Googleとの連携Metaとの連携)。

Anygiftのようなeギフトアプリと連携すれば、ギフトを送った人とギフトを受け取った人に、異なるメールを送り分ける事ができます。ギフトを受け取った人の次回購入を促し、自然顧客増加スピードを高めることができます。

他にも様々なアプリとKlaviyoなどのCRMアプリは連携して、活用価値を高めることができます。深掘りしてみてください。

まとめ

今回はShopifyでのCRM運用の設計から運用までの流れについて解説しました。CRMは手堅く売上を作ることができるチャネルです。目標やルールを設定せず、何となく運用してしまうと、CRMの良さが活かしきれません。

KlaviyoやOmnisendを導入したものの、いまいち手応えを感じられないShopifyマーチャントさんは、今回、ご紹介した方法で、設計・運用をしてみてください。

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